世界最大のビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」(日本法人所在地:東京都千代田区)は、LinkedInに登録されているデータをもとに、求職時に優先したい条件に関する調査を実施した。
調査結果を見ると、日本の求職者が求める要素は「充実した報酬と福利厚生」がもっとも多く、つぎに「やりがいとインパクトのある仕事」と続くことがわかった。一方、グローバルで見た求職者と比較すると「やりがい」を重視する傾向が強く見られた。
また、LinkedInにおける求人や応募状況も分析したところ、日本では昨今の社会情勢の影響も受け、リモートワーク前提の求人に注目が集まる傾向が高いこともわかった。
日本の求職者は報酬とやりがいある仕事の両立を求める傾向に
今回は、日本企業とグローバル企業に対し、それぞれの求職者が求める要素について調査がおこなわれた。調査の結果1位になったのは、日本とグローバルともに「充実した報酬と福利厚生」であり。やはり高い報酬を求める傾向が強いことがわかる。
日本の求職者が求める要素をさらに詳しく見ていくと、2位に「やりがいとインパクトのある仕事」がランクインしており、グローバルの6位より重要度が高いことが見えてくる。
また日本の調査結果では6位に「革新的なプロジェクトに携わる機会」がランクインしている。同じ要素はグローバルでは10位になっており、日本では全般的に見てもやりがい重視で企業を選ぶ求職者が多いことがわかる。
3位や4位を見ると、社会情勢の変化もあって多様な働き方を重視したい意向もみられるようだ。一方で、グローバルについては上位にスキルアップやキャリアアップがランクインしており、実力主義社会で勝ち抜いていかなければいけないグローバル企業の実態も垣間見れる結果となった。
図:日本とグローバルで求職者が優先する条件ランキング
(LinkedInのタレントドライバー調査に基づくデータ※全世界8億5000万人のメンバーから調査対象を無作為に選び、2022年8月には全世界2万人を超える調査データを集計分析したもの)
日本ではリモートワークに対応した求人と求職者の意向も強い
今回の調査では、LinkedIn上に掲載されている求人情報をもとに「求人データ」「求職者の意向」の両方でリモートワークに関する状況分析もおこなわれた。
分析の結果は以下の通り。日本企業においては、企業側・求職者側ともにリモートワークを前提にした求人を重視している傾向が伺える。
<分析結果サマリー>
・全体に占めるリモートワークへの応募数…2020年9月の7.6% から2021年9月の14.2%と増加し、今回の調査(2022年9月)では21.0%へとさらに増えている
・全求人数に占めるリモートワークの求人割合…2020年9月の3.1%から2021年9月の7.8%に上昇。今回の調査(2022年9月)では10.8%を占めた
図:日本のリモートワークの求人と求職者の応募状況
(LinkedInに掲載された有料求人広告に係るデータから引用)
人事採用責任者が優秀な人材を確保し社員を定着させるためには、組織が重視しているポイントと社員が会社に求める要素を見極めることが重要。今回の調査を見ると、日本の求職者は報酬を第一条件とし、つぎにやりがいやワークライフバランスを重視していることがわかった。LinkedInでは、自社の調査結果も踏まえながら、企業のミッションやカルチャーなどを求職者や社員に発信していけるようサポートしていきたい考え。
LinkedInについて
LinkedInは世界最大級のビジネス向けSNS。おもにネットワークの構築や求人、転職などビジネスニーズに特化したサービスを提供している。掲載企業は求職者を検索してアプローチしたり、自社のミッションなどをアピールしたりすることも可能。LinkedInは、世界中の8億5,000万人のメンバーを抱えており、採用やビジネスマーケティングに変革をもたらし、世界中で働く人たちに経済的なチャンスを創り出すことを目的としている。
◆LinkedIn公式サイト https://www.linkedin.com/
参考URL/画像引用元:PRTIMES LinkedInが人材市場のトレンドを調査 日本の求職者は「報酬」に加えて「やりがい」重視。リモートワークの求人への応募は一層旺盛に